2025年10月19日(日) 13:59 JST
ゲストユーザ: 堀越
昨年から今年に掛けて、の昭和初期の民家が相次いで完全に焼失した。3件いずれも、湘南地域、保存改修中(計画中)、居住者無し無人、火災は早朝、で出火原因不明である。工事中で火災報知器を切っていた建物もあったが、火報の無いものもあるらしい。
残念に尽きる。
- 07年5月12日夜明け前、神奈川県藤沢市大鋸の『旧モーガン邸』。出火当時の天気は、降雨無し湿度45%前後(横浜気象台)。10日夜小雨。
- 08年1月2日夜明け前に『旧モーガン邸』再び火災で完全に焼失。出火当時の天気は、降雨無し湿度50%前後(横浜気象台)。12月29日夜小雨。
- 09年3月15日夜明け前、神奈川県横浜市戸塚区東俣野町の国重文『旧住友家俣野別邸』、文化庁http://www.bunka.go.jp/bsys/maindetails.asp 出火当時の天気は、降雨無し湿度60%前後(横浜気象台)。13日夜~14日夕方小雨。
- 09年3月22日早朝、神奈川県大磯町西小磯の『旧吉田茂邸』。出火当時の天気は、降雨無し湿度80%前後(横浜気象台)。21日一時小雨。
ゲストユーザ: 堀越
出火原因は何なんだろう。ずーっと疑問の一つ。
もちろん放火は犯罪、火の不始末もダメ。
でも残念ながら、漏電の可能性も否定できない。
当時の建物の電気配線は、今のような絶縁ケーブルはほとんど使っていない。たいてい碍子に石綿被覆銅線を縛り付けている。下の写真の赤矢印がそれ(改修前の旧日光田母澤御用邸の天井裏で見つけたもの)。銅線が絶縁体で被覆されていないので、被覆綿が高湿度に曝されたり雨水が浸みたら、漏電火災の可能性が高くなる。
なおこの発言は、漏電が火災の原因であると断定するためのものではないので注意していただきたい。

ゲストユーザ: 堀越
「旧吉田邸」の出火原因として漏電の可能性が浮上。
神奈川新聞「旧吉田茂邸が全焼、漏電を知らせる警報鳴る/大磯町」
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryivmar0903461/
出火時に漏電警報が鳴っていたらしい。
残念ながら予想が的中してしまうかもしれません。
でも、漏電ブレーカーは付いていなかったのだろうか。ひょっとして、古い昔の配線には漏電ブレーカーが無くて、新しい配線には漏電ブレーカーが付いていたのかもしれない。
古い建物を所有している方は漏電事故に注意してください。電化製品が正常でも、隠蔽配線(壁の中・天井裏・床下の配線)が古くて漏電の危険性がある場合があります。単なるブレーカーやヒューズは一定容量以上の電気を止めるだけで、漏電対策にはなりません。
漏電ブレーカーを取り付けましょう。
でも、漏電ブレーカーの取付で安心してはダメです。隠蔽配線が古くて漏電の心配がある場合は、全ての隠蔽配線を捨ててでも新規の配線をするような心がけをしてください。
ゲストユーザ: 堀越
続報・・・。報道各社の情報をまとめると、
2階の天井で漏電らしい。放火の痕跡無し。
重文なら消防法で自動火災報知設備・消火器の設置が義務、放水銃や貯水槽などの設置も促されるが、重文指定がなかったので、単なる民家扱いで漏電警報機と消火器があっただけ。行政から防火設備の指導を受けたこともなかったらしい。
警備員は邸の鍵を持っていないので火災が起きても容易に邸内には入れない。消防隊も同様で消火作業に遅れ。
悪い条件ばかりが重なったようですが、初期消火が行われず延焼を防げなかったと言うことになります。
火災に対する対策が不十分、と言うより対策がされていなかった、と見るべきです。
重ね重ね残念。
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