このようにして計画がすっかりまとまったことが 確認出来ればいよいよ設計図作成の依頼です。
しかしここで依頼者の仕事が 終わってしまったかと言うとそうではありません。
これからもまだまだ大変です。設計図書が出来るまではあまり用が無いかもしれませんが 設計図が出来てからが(本当は意匠を設計する頃の途中のほうがよい)まだひと仕事あります。
申し遅れましたが 設計図はどんな物を使ってどんなものを作るかのいわば指示書であることには違いありませんが 契約書の一部でもあります。
したがって依頼者に対しては[ここに示されたものしか出来ませんよ]と言うものであり また建設業者に対しては[ここに示されたものだけは作って下さいよ]というものです。
さすれば 業者に見積を依頼したり また請け負い契約を取り交わすまでに もう一度その設計図によって どんな建物になるのかを よく理解するようにします。
また設計者も当然 依頼者に理解してもらうよう努めなければなりません。
そこで新たな疑義が生じたり 自分の構想と違った処があれば設計変更をおこないより完全なものに近づくよう仕上げていく 最後の共同作業が残っています。
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