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2018年6月18日(月) 06:56 JST

3)簡単なプランの作成

資料がまとまったところで 次は簡単なプランを作ってみましょう。その前に 私たちはオーナー方から頂いた平面図をとりあえず清書して 第一回目のたたき台を作ることが ありますが そんなとき色々な理由でなかなかまとまらなかったり 先生方の当初の構想が 実現できなかったりすることがよくあります。 そこで ここではそのようなとき の要因を いくつかあげておきますので参考にして下さい。

1.柱の大きさと壁の厚さ

単線(一本線)で所定の大きさの部屋と部屋を連らねていって全体の間取り図を書 いていくとき部屋と部屋との間の壁の厚さや それに柱の大きさや柱どうしの間隔な どは出来るだけ実際にそくした寸法で書くように心掛けてください。特に2階建以上 の場合は上下の柱の位置などは揃うように気を付けて書きましょう。

以上のようなことを怠ると その寸法のしわ寄せが蓄積され初期のプランの実現があやぶまれるばかりか ひどいときには縦横とも一部屋ぐらい入らなくなることが多いのです。

それぞれの大きさや間隔は廻りのものを参考にすればよいと思います。 それを参考例として書いておきます。 外壁の厚さ = 15cm~20cmくらい(鉄筋コンクリート造・鉄骨造)15cm程度(木造) 柱の大きさ= 60cm角(鉄筋コンクリート造)30cm角(鉄骨造) くらい いずれも2~3階程度の場合のときです。

柱の間隔 = 縦 4~5m 横 6~7m くらい(鉄筋コンクリート造・鉄骨造) 縦横共 2.7mから3.6m(木造)が一般でありそれより大きくしたい場合は柱の大きさを少し大きめにします。

2.これだけは知っておきたい建築基準法

折角まとまったプランが出来ても 第二の専門家に相談する段階で次々と変わっ ていくことがあります。 それでも自分では気の付かなかったことで 専門家の知識や経験によって良い方に変わっていくことは大歓迎ですが自分の知らなかった建築基準法の制約や制限等により 長い間かかって練ったプランが次々に変更せざるを得 ないことがあります。 文字どおり”長い間の苦心も水の泡・・・”と言うことになり そのようなことがないように 初期のプランニングに必要な建築基準法の中から 主 要なものを抜粋しておきます。

これはあくまで参考ですから詳細については 専門家 に指導を得る必要があります。

*敷地内の配置 道路境界線と建物の壁面線との関係は 前面道路の幅員が周囲の環境に対して い ちぢるしく狭かったり また計画道路などの関係で壁面後退線を指定してあるとこ ろがありますので事前に調査しておく必要があります。(調査機関は 役所 専門家 不動産業者)

以上のほかはガレージの入り口が道路より1m後退することが定められています。

尚これはきまりではありませんが 来訪者の車や自転車の置き場を考えて できればそのスペースを確保したいものです。

またこれは2階以下の建物には必要のないことですが 3階以上の階にトイレなど水周りを配置すると水道の受水槽なるものが必要になる場合があります。

それからこれは後の *採光 のところでも述べますが 隣地境界線に面して窓を 開口する場合はその地域や建物の高さによって その窓と境界線との水平距離を規定 してありますので あまり境界線に接近した窓はいかに隣家のほうに空地があっても 有効採光面積と認められないことがあります。

最後にもう一つ 住居系地域にあっては 北側隣家に対して日影時間 を規制してありますから 3階以上の建物を建築する場合は 北側にもそれなりの空地を設ける必要があります。

*出入り口 出入り口については避難時を考えると引き違い戸より はむしろ外開き戸の方が好ましいです。 また玄関のスペースは余裕があれば広く取るほうが良いでしょう。

*廊下およびホール 住宅の場合廊下は特に気にしなくても良いですが 有効幅は最低0.8m程度は欲しいです。 家具などの運搬、将来 介護が必要になる場合を想定すると有効0.9mは必要です。

*階 段 住宅の場合 最低基準は 踏面15cm以上 蹴上 23cm以下ですが基準ぎりぎりの階段は急勾配で事故等が心配になります。 踏面20cm以上 蹴上 20cm以下に収めたいものです。

*採 光 建築基準法では 健康で明るい生活をおくるため最低の基準として 人が執務したり寝起きする居室に対して 一定の採光有効面積の規定を定めてあります。 この場合 の採光とは いわゆる天空光のことで外部に面した窓または天窓から得なければなりません。 その居室が外部に面していないからと言って電灯や照明に替えることはできません。

ただし次にあげる部屋などは 法規的には採光は不要です。 台所 押入 浴室 トイレ 何度 廊下 クローゼットなどです。 台所であっても食堂と一体になった形式(ダイニングキッチン)の場合採光は必要になります。

採光面積のことをもう少し詳しく述べておきます。

採光面積は があり 住宅部分の居室にあっては その部屋の面積の 1/7以上 必要になります。

しかし必要な面積の開口部を設けたからといって 全面積が有効とは限らずそれは 隣地境界線との間や敷地内で対面する自己建物との水平距離がいかに有効にあいているかで決まってきます。

その水平距離の規定には 次のような算定方法になります。 少し難しいかも知れませんが軽く読み 流してください。

当該開口部の下部より 直上建物の最上部までの高さに対する 当該水平距離の割り合によって決まり地域によってもその比率が異なります。 住居系地域では その高さの40%(開いている距離の2.5倍) 商業系地域では その高さの20%(開いている距離の5倍) 工業系地域では その高さの25%(開いている距離の4倍)の水平距離がそれぞれ必要になります。 (平成12年度の法改正で上記とは違う算定方法もでましたが専門的になるため説明を避けます)

では 住居系地域を例にとって説明してみます。

2階建ての建物で 1階の窓の下からその上までの高さが仮に5mとすれば 5×0.4=2 したがって2㍍の水平距離がなければ 有効な採光面とはなりませ ん。

こうして考えると一般的に間口の少ない敷地では なるべく両サイドの隣家に面 して採光をとることは避けることが望ましく できるだけ前面の道路や裏庭に面して採光をとるほうが有利なことがよくわかりますね。

*規模と構造

つぎに規模や構造の規制等について少しふれておきます。 また防火地域内では3階建て以上 または延面積が100m2を越える建物は 全て 耐火構造にしなければならず 同じ防火地域内でも 2階建て以下でかつ100m2以下の建物は 準耐火構造にしなければなりません。

いっぽう準防火地域内でも 4階建て以上 または延面積が1500m2の建物は 耐火構造にしなければならない。 また3階建て若しくは延面積が500m2を越え1500m2以下の建物は 準耐火構造にしなければならない ことが決められています。

ここで 耐火構造とは鉄筋コンクリートやコンクリートブロック造だけでなく 主要構造部が鉄骨造でも 建設省で認められた耐火性能のある耐火材で 所定の厚さを被覆して 構造が内外からの火災に耐えられるものをいいます。 また準耐火構造とは 構造部が鉄骨造でも先に述べたように 耐火材で被覆する必 要はなく ただ外壁や屋根のみに耐火材を使用して 主に外部からの火災に耐えられ る構造のことで主要構造が木造でモルタル塗りの いわゆる防火構造とは全く異な ります。

以上でプランニングに必要なだいたいのことは述べたつもりです。

建築に関する各種多用化した種々の法規は 細かく施工法令 細則などにより事細かく規定されていますし、 また 地方によっても地方条例および細則等 私共にとっても複雑怪奇であり またそれを運用する監督官庁も 色々な手引き書と首っぴきなのが現状です。これ以上は専門家にゆだねることが無難です。

 
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3_簡単なプランの作成.txt · 最終更新: 2011/08/14 01:01 (external edit)