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2018年8月17日(金) 09:25 JST

2)計画と設計

さて 敷地が決定するといよいよ計画です。

建築等に対する建築基準法等の抜粋など計画をたてるに当って一般的に必要なことをまとめる予定でした。

事実私も当初はそんなことに着手しておりましたが 途中でふと気がつきオーナーであるご自身が色々と計画 の段階での基本的なことがらをお話することのほうが大切だと考え以下ではさまざまな建物の設計のお手伝いをしてきた経験を基に話をすす めてみたいと思います。

いま設計のお手伝いと書きましたが 私はいつも建築家だとか 設計士だとか思ったこ とはありません。 いつもお手伝いをしていると考えております。

ただご本人が出来ない デザインや製図 また構造計算や設備の設計 それに法規的なチェ ックや役所の手続きの部分だけは すべて任されてお手伝いや代行をしていると考えております。

民間のほとんどの建物の設計は オーナー自身がされるものです。 なぜなら どんな建物にしたいとか またどんな建物が欲しいというビジョンをまず持つのはオーナー自身で それは既に敷地を手に入れたときからスタートしているはずだからです。

このようにして考えると計画や設計とは三つに分かれると考えられます。

始めは建物の規模や配置 また必要な部屋そしてそれらの大きさや機能 それぞれの部屋の関連等をまとめながら計画してゆくのが第一の段階。

それらの資料をもとに 専門家といっしょに更に計画を練りながら自分の まだ出しきっていない構想を聞き出してもらったり また専門家の貴重な経験に耳をかたむけながら より一層計画に磨きをかける第二の段階。

そしてそれをいよいよ設計図書に書き 表してゆく第三の段階と分かれます。

ほんとうの設計とは前の二つでなかでも第一の段階で構想の90%は出しきっていなければ良いものが出来ないと言っても過言ではないで しょう。

私はいつも こんなことも言います。 あるオーナーの 建築を設計するには その計画に限ってそのオーナーが一番の専門家であり またそうでなければならないし その筈である。

ただそれを第三者に表現する技術や能力がわれわれ専門家に比べて少し劣るだけであり また専門家が一般の人と違うのは かつての依頼者から喜ばれた成功の例や自分だけが気がついた失敗の経験が数多いだけ でありその豊富な経験も広い意味では かつての依頼者の恩恵によることが多いのです。

すこし脇にそれましたが次にすすめます。

オーナー方の中には第一の段階ですでに「それが出来ないから専門家に任すのだ」と言われる方がよくおられます。 ですが それは大きな間違いです。 そんなオーナーにかぎってできあがってから 「自分は素人であなたは専門家だ こんなになるとは思わなかった」といってすぐ変更をされます。 その後で追加工事費が請求されトラブルが起こります。 これではなんのために専門家に依頼したのか分かりません。 すべてを専門家に任し過ぎる人のなかには それを任した責任をとる人が少ないものです。

ととえば お医者さんにたとえると どんな名医でも問診もせずだまって前に座られそのうえどこを触ってもじっと我慢を されたのでは悪いところもわからなければ治療のしようもありません。 したがって図に書き表すことが出来なければ文章や箇条書きでも良いでしょう。 それには普段から建築に関心を持ち よそで気に入ったり 自分もこんな事をしてみたいと思ったことは まとめておくよう心がけまた同時に これは不便だとか こんな事はしたくないと 気が付いた事はメモをしておくと良いでしょう。

先輩の建物を見学に行ったときなどは ただ見て感心したり 良いところを真似するだけ でなく良くないところや自分に合わないところを 自分で見つけ出し その同じ轍は踏まない ように心掛けることも大切です。

とかく先輩はえてして良いところは自慢するが 自分だけが気の付いている良くないところはあまり見せたり話をしたがらないものです。

普段から関心を持つと言うことでこんなことがあります。

なに不自由ないのない慣れ親しみのあるご実家におられた方が ご自分の住まいを作るとき あまり細かいところに気を配らず 専門家に任せきりで完成したときはあまり気にならなかった色々と不都合なことが 日のたつ毎に後から後から発覚しその都度変更や改造をする ことになった。 それに引きかえ少し不便な住まいに長年おられた方がご自分の住まいを作る ときに色々と過去の経験、日々の経験を生かし理想的なものを作り上げることが出来た。

建築の改造はまだしも設備の改造は なかなか大変なことが多く できるだけ無くするよう設計の段階で心掛けなければなりません。

普段からの関心についてもう少し付け加えてみたいと思います。 新聞の折り込みなどのマンションの平面図や住宅雑誌または建築雑誌にある平面図や断面図ぐらいは普段より目を通し 理解できるように心掛け 出来れば簡単な間取り図ぐらいは 自分で書けるようになっておくことが望ましいです。 これは自分の構想を専門家に伝えたり また専門家の書いて来る図面を理解するにも必要なことで いわゆる先に述べた第二の段階 で威力を発揮してくれる技量となります。

 
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2_計画と設計.txt · 最終更新: 2011/08/14 01:01 (external edit)